第60回 【歴史】越後屋の「新商法」に学ぶ

<越後屋とは?>

越後屋とは江戸時代の呉服屋で現在の三越の前身です。

越後屋を創業したのは伊勢国松坂出身の三井高利です。

        (三井高利夫妻像)

三井高利は延宝元年(1673)、52歳の時に江戸本町一丁目(現在の日本銀行新館辺り)に越後屋を開店しました。

当初、間口9尺だった店は、三井高利の考えた「新商法」により発展し、天和3年(1683)に駿河町(現在の三越本店の一角)に移転後には、「駿河町畳の上の人通り」と川柳に詠まれるほど繁盛する店となりました。

 

 

<新商法とは?>

それがあの有名な「現金掛値無し」と「切り売り」です。

これは「現金でその場で払ってもらいます。その代わり掛値はありません。」「反物はお客様が欲しい分だけ切って売ります。」という意味です。

掛値とは利子、値上げのことを言います。

 

当時は、店頭で買うことは無く、呉服屋が客の家に出向きました。

支払い方法は節季払いで、その場で現金で払うのではなく、盆暮れ年末に呉服屋が代金を回収しに行くという方法でした。

そのため、呉服を買うと自動的に後払いをした分の利子を払う必要がありました。

また、今のように商品に値札がついておらず、定価という概念が無かったので、店員と話し合って値段が決まりました。当然、口の上手い店員に騙されて高く買わされることもありました。

しかも、購入時には一反以上を買う必要があり、庶民にとって呉服は高くて手が届かないものでした。

 

なぜ、そんな不便な仕組みだったのでしょうか?

それは呉服屋が自分たちのことしか考えていなかったからです。

「なかなか売れないけど、たまにべらぼうに高く売れれば良いや!」と。

それが呉服屋の商売だったのです。

 

そこで三井高利は「現金掛値無し」と「切り売り」を考え実践します。

業界の常識に挑戦したのです。

上の絵を見て下さい。左手前の柱に「現金掛値なし」と書いてあります。

定価で好きな量だけ安心して買える越後屋は客で溢れかえります。

その評判は瞬く間に江戸中に知れ渡り、大成功を納めたのです。

その後、三井家は金融業にも進出、三井財閥の礎を築いたのです。

 

 

<くらしのマーケットでは?>

三井高利の新商法は現代に生きる私達にとって目新しい方法ではありません。

しかし、お客様の視点に立って、

    お客様が求めていることは何であるかを考え、

    お客様のために商売をしたという点では、私達も学ばなければならない点がたくさんあります。

自分のために商売をするよりも、

お客様のために商売をした方が、結果として売上が伸びるのです。

 

今まで、ハウスクリーニングや不用品回収は「見積り無料!お電話下さい!」ばかりでした。もちろん、汚れや回収物によって料金が変わるというのは分かります。

でも、それって自分たちの都合ですよね?

 

同様に「汚れによる追加料金あり」や「回収物による追加料金あり」というサービスをお客様は安心して頼めるのでしょうか?

セールスマンのように口達者な人、ヤクザみたいに恐い人が来てふっかけてくる。そんな風に思う人は少なくありません。(第50回 『人は第一印象で決まる』『人は見た目が9割』って本当ですか?第63回 【不用品回収】女性最強説)

売上アップ講座では料金を明確にしないと予約が入らない(第58回 で、結局いくらなんですか?)、メッセージ上で値上げを伝えるとキャンセルになる(第55回 全キャンセルの10件に1件が…)など、料金を明確にしないと結果として売上は伸びないということを伝えてきました。

 

お客様の視点に立ち明確な料金設定をすることはネット集客のカギです。

 

頑張った分は口コミとしてお客様に評価されますので安心して下さい。

 

お客様は明確な料金を求めています。

くらしのマーケットに出店した今こそ、昔のやり方を捨て「新商法」をはじめる時です。

 

参照:三井広報委員会(http://www.mitsuipr.com/)

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